中沢学、2025
GALLERY crossingでは12月13日(土)〜12月28日(日)まで、木工作家・中沢 学による個展を開催します。
昨年、「工芸のゆくえ:GALLERY crossing」(工芸青花 一水寮・東京)という展覧会の中で、中沢 学の《箱》を出品しました。その際、彼はこう記しています。「特異なこの時代の中で何に歓喜し、何に苦悩したのか。いつかの人類はどの様な評価を下すのでしょうか。/ 雄弁が席巻する昨今、問うことを手放さず、対話の可能性を信じていきたい」。当ギャラリーでは初の個展となる今展では、中沢の仕事の中から、再び《箱》を取り上げます。箱は、機能と美の調和を追求する極めて工藝的な道具でありながら、内と外、見えるものと見えないものを問う象徴的存在でもあります。「absence(不在)」と題された今展で、中沢は用のためにあつらえる道具でなく、観念の容れ物として、これらの《箱》を手掛けたといいます。ギャラリーに並ぶ20余の空の《箱》。不在な状態のそれらを眺め、そっと触れて”対話”するうち、それは選ぶ人にとっての特別な箱として満たされてゆくでしょう。この時代に、人が自らの手でものを作ることの美しさと意味。箱にはその魅力が詰まっています。私は、中沢学の仕事を通して、工芸を拡張解釈するのではなく、Craft|工藝として見つめ直すことで見えてくる現代美術の一端を、丁寧にまなざしたいと思います。実直な姿勢で素材と時代に向き合う、中沢学の《箱》。 年の瀬、美しいものとの出逢いを楽しみに、ぜひ足をお運びください。
中沢学、2025
中沢学、2025
中沢学、2025
中沢学、2025