KOBAYASHI Natsumi,"Tempo" Installation view,2023
小林夏美の個展「Tempo」を開催いたします。小林の作品が示すのは 「眺める」という本質的な行為への回帰です。小林は遠くの水辺、足元にある草や石などをモチーフに心象にまで抽象化した風景を描き、遠-近、内-外を行き来する視点をひとつの画面に重ねることで「もの」でなく「眺めることそのもの」を描き出します。色彩を抑え、シンプルな線や面で構成された画面の静寂感は、観るものの視点を自然に引き入れる心地よさを持ちながら、対象物の本質を捉えた強さを引き立たせ、鑑賞者を作品との深い対話に引き込みます。そこには小林の「世界を眺めることそのもの」への深い洞察と、瑞々しい感動が込められています。
形となって内から表に出てくるものをみていると
ひとつのテンポを得て現れてくる記号のように思える。
（ずっと遠くの水辺の草も、足元のなにものかの殻もやはり同じように
寄せては引くひとつのテンポを得てその単純なさまを打ち出してくれるようなのだ。）
小林 夏美
小林 夏美《Grass and Water》2023、モノプリント、(Flame size)84 x 110cm
小林 夏美《Grass and Water》2023、モノプリント、(Flame size)84 x 110cm
小林 夏美《Grass and Water》2023、モノプリント、(Flame size)60.4 x 55.6cm
小林 夏美《Grass and Water》2023、モノプリント、(Flame size)60.4 x 55.6cm
小林 夏美《Grass and Water》2023、モノプリント、(Flame size)60.4 x 55.6cm
小林 夏美《Landscape》2023、モノプリント、(Flame size)60.4 x 55.6cm
小林 夏美《Shells》2023、モノプリント、(Flame size)38.4 x 51.9cm