
《ワルツ》2025、木製パネル、和紙、日本画顔料、1167mm×727mm

《ホルン》2025、木製パネル、和紙、日本画顔料、1167mm×727mm

《近くて遠い》2025、木製パネル、和紙、日本画顔料、410mm×273mm
GALLERY crossing(岐阜・美濃加茂)は2025年7月12日(土)から8月3日(土)まで、森夕香による「Intertwined ー 戯れるメッシュ」を開催いたします。本展は森夕香の当ギャラリーでの初の個展となり、最新作のペインティング作品を展示いたします。
自らの皮膚という境界を越えて、身体と環境が溶け合い、世界と自分の内側が地続きになる感覚を想像する—深い安堵に似た共感と、個が飲み込まれるような不可視の存在への畏怖が美しさを呼ぶ。日本画の素材を用い、人と植物、自己と他者、実体と気配、それらの境界の曖昧なありようとその感触を描く森夕香の絵画は、仏教思想や東洋的な身体感に通じながら、西洋絵画を背景としたモチーフをも取り込み、和とも洋ともつかない独自の世界観を持つ。アーティスト自身が憧れの対象とする「植物の身体性」とその生態への視点は近年より深まり、新たに展開するシリーズでは、植物と人、そして世界を構成するすべてのものが交差し、網目のように織りなす目に見えないつながりとその拡がりを描いている。彼女から感じる、自らの身体感覚と世界との交わりへの誠実さは、現代の中で人が成長と共に忘却していく身体の原初的感覚を取り戻す行為のように見える。
⚫︎関連イベントとして、7月12日(土)16:00より、鈴木俊晴氏(豊田市美術館学芸員)をゲストにお招きし、作家との対談を開催します。